立川第一デパート主義。

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東京都・立川駅周辺にはいくつもの百貨店がある。

ルミネ、高島屋、グランデュオのほか、フロム中武、伊勢丹などなど。

その中で、一番地味なのは「第一デパート」である。

いまどき看板が昭和の風情を出しており、内部もダサい。
お客も言うほど多くない。

立川の百貨店のほとんどにある「オリオン書房」の他は、知られた店が少ない。

ハッキリ言って「すたれた」百貨店である。

しかし、札幌にいる今、無性に懐かしく「立川」らしさを感じるのは第一デパートである。

田舎から出て来て、立川で高校時代を過ごした私にとって、立川は新宿以上に魅力的な都会だった。

しかし、私には立川の他の百貨店はきらびやかすぎて入っても落ち着くことが出来なかった。

それは「もぐりこむ」隙間のなさによる。
私が好きなのはフラッとベンチに座り、そのまま何時間も本を読んでも起こられない場所である。

第一デパートはまさにそんな空間であった。
洒落た洋服屋もなく、ダサいテナントが多い。

しかしそんな雰囲気がなんとも落ち着いていた。

教育学において、学校建築の再考が訴えられている。
いちばん多く語られるのは、合理的に「多数の生徒を入れるハコ」としての学校をやめること、である
合理的・無機質・均等に配置された教室は、「合理的」であるもののそこでのんびりしたり、ほっとしたりすることを想定していない。
だからこそ「子どもが潜り込める」空間・時間のある学校建築が目指されている。

立川第一デパートはそんな潜り込める空間が多々あった場所である。
活気はないものの、何か落ち着くものがあった。

そういう、潜り込める空間を私は求めていた。

そういう潜り込める空間を、札幌にももっと見つけたい。
それが今の願いである。

☆執筆後確認した所、この第一デパート、なんと2012年に閉店したとのこと。
あの空間はもうない…。そう思うと「青春」の何かを失った気が…。

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